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スイッチング電源のよくある問題と対策事例 (1)

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目次

  1. 熱対策

  2. ノイズ対策

  3. 漏れ電流対策

  4. 静電気対策


スイッチング電源とは、スイッチング素子を用いて交流(AC)から直流(DC)へと変換する電源です。
スイッチング電源は小型・軽量・高効率ではあるのですが、装置によっては、変換する際に、熱やノイズ、漏れ電流が発生したり、静電気の影響を受けやすくもあります。

スイッチング電源には整流・平滑・安定化回路や保護回路等が組み込まれており、日本のPSE (電気用品安全法)を始め各国の安全規格に基づいて設計されております。
熱やノイズ、漏れ電流等に対する対策をする場合、設計変更だけでなく、認証の取り直し等、かなりのコストと時間がかかることがあります。

ここでは、認証になるべく影響を与えない範囲の対策を中心にご紹介いたします。

1.熱対策

スイッチング電源の中でも、ケースに収まっているAC/DCアダプタは、熱が内部にこもりやすくなります。
スイッチング電源は性質上、発熱する部品がありますので、ヒートシンクやシリコン放熱パッドを付けていることがありますが、ある使用条件によっては、AC/DCアダプタから規定値以上の熱が発生する場合もあります。


左上の部分が90℃近くまで発熱していることが分かりますが、そこで熱の発生源を特定します。


ケース内部を見ますと、こちらには従来からシリコン放熱パッドがありますが、十分に熱を放出出来ておりません。
そこでケースの裏側に、熱伝導率の良くするために銅箔を貼り、シリコン放熱パッドに密着させるようにして、熱をより拡散出来るようにいたします。


この方法ですと、発熱部の中心温度約87℃を約65℃ (測定条件: 25℃/定格負荷時) まで下げられ、電源の認証に影響を及ぼすことなく、熱対策を行えます。


次回は、ノイズ対策について説明いたします。

当社では、各種AC/DCアダプタのカスタムにも対応いたします。
詳しくは、お問合せください。
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