目次
1.モノポール方式の使用例とアンテナ動作について
モノポールアンテナの構造については、『基本アンテナ事例-アンテナの基礎(2)』で説明していますが、Ground Plane上にλ/4長の導線を立てるだけの最もシンプルな構造です。(λ/4アンテナと呼ばれることもあります)
このアンテナはシンプルな構造ですが、Ground Planeが無いとアンテナとして機能しません。
身近な使用例では、車にモノポールアンテナを搭載した場合、車のボディがGround Planeの代わりになります。また、コードレス電話や携帯電話にモノポールアンテナを搭載した場合、電話機のシャーシや基板に使用されているGround部分が、Ground Planeの代わりになります。
見方を変えると、このアンテナは車のボディやシャーシ、基板などのGroundを含めた全体がアンテナになると解釈できます。従って、Groundの形状や大きさが変わるとアンテナの形状や大きさも変わるとも解釈できますので、その変化に伴うアンテナ特性の変化も生じます。
また、携帯電話などシャーシや基板など人体に極接近する場合、人体の影響を受けることでアンテナ特性も変化します。
このような変化に注意を払い、アンテナ設計・選択されることをお勧めいたします。
2.ダイポール方式の使用例とアンテナ動作について
ダイポールアンテナの構造については、『基本アンテナ事例-アンテナの基礎(2)』で説明していますが、λ/4長の導線を2本並列に並べるだけのシンプルな構造です。(合計の長さがλ/2となるので、λ/2アンテナと呼ばれることもあります)
このアンテナはモノポールアンテナのGround Planeをλ/4長の導線に変え、それを並列に並べたアンテナであるとも解釈できます。
λ/4長の導線を2つ並べると、導線上に理想的な電流分布が得られるため、アンテナとして機能します。
身近な使用例では、Wi-Fiルーターなどの外付けアンテナに使用されるケースがありますが、この場合ダイポールアンテナを縦方向に設置するイメージとなります。
モノポールアンテナと違い、アンテナ部としてλ/4長のGroundを持っているので、モノポールアンテナのように外部のGround Planeに頼ることなく動作し、機器に設置しても安定した特性が得られます。
3.モノポール/ダイポール方式の選択について
当社では、通したい周波数信号に合わせた、アンテナのカスタムにも対応いたします。
詳しくは、下記各製品ページをご覧いただくか、お問い合わせください。
・モノポールアンテナ
・ダイポールアンテナ
・GSM/LTE/5G/BT/Wi-Fi/DSRCアンテナ
・LTCCチップアンテナ